アウトドアの料理というと、バーベキューというイメージを持つ人も多いと思います。
しかし、アウトドア料理にはいろいろなものがありますが、最近では燻製が密かなブームとなっているのをご存知でしょうか。
燻製をすることで市販のチーズやベーコンなどに簡単に高級感のある香りや風味をつけることができ、手軽ながらも贅沢な料理として楽しむことができます。
この記事では燻製のことをあまり知らないという人にその魅力とおすすめの燻製方法についてご紹介します。
Contents
燻製の魅力について
最近ではキャンプやバーベーキューの際に燻製を楽しむ人が増えてきていますが、その魅力は簡単に食材をより美味しくできることが挙げられます。
たくさんある燻煙材の中からそれぞれ選ぶことで、食材にあった風味や自分の好みの香りをつけることができ、身近な食材なのにいつもとは違った雰囲気を楽しむことができるというのが燻製の醍醐味といってもいいでしょう。
自分好みの香り付けができる
燻製は燻煙材を使って食材を燻していくことで保存性を高めることができ、独特の香りがつくことによって食材をより美味しくします。
香りをつける時間は短時間から長時間と好みの時間で燻すことが可能で、自分好みの香り付けを楽しむことができるという魅力もあります。
難しそうという人もいますが、温燻法と熱燻法の2種類があり初心者でも簡単に行えることも嬉しいポイントです。
初心者には熱燻法がオススメ
初心者におすすめでアウトドアでも簡単にできるのが熱燻法です。
80〜140℃程度の高温で10分〜60分ほどの比較的短時間で燻煙する方法で、温度管理が簡単なため初心者でも行えます。
出来たてをその場ですぐに食べられるというのも、アウトドアに向いている燻煙方法といえます。
こういったスターターキットを利用することで、初心者でも簡単に短時間で燻製を楽しむことができます。まずはスターターキットを利用した熱燻法で始めてみるといいでしょう。
本格的な味を楽しみたいなら温燻法がオススメ
温燻法は一般的な燻煙方法で、30〜80℃の低温でじっくり燻していく方法です。
出来上がるまで数時間から1日程度かかるため、キャンプの始めにすぐ用意しておくことで美味しい燻製を食べることができます。
難しい印象を持つかもしれませんが、本格的な道具がなくても作ることができるというのも魅力的です。
下準備について
燻製はアウトドアで楽しむことができますが、楽しむためには下準備が重要となってきます。基本工程を理解しておけば、いろいろな食材を燻製にすることができます。
下ごしらえ
まず、下ごしらえをすることで腐るのを防ぎ燻製作業がやりやすくなります。肉類なら血管や筋を取り除いて形を整え、魚類なら内臓やエラ、血合いの部分を取り除きます。
塩漬け
次に、味付けと殺菌のための塩漬けを行います。直接塩をすりこんだり、ソミュール液に漬け込んだりして自分好みの方法で味付けをします。スパイスを使うのもオススメです。
数日塩に漬け込んで味を染み込ませたら塩抜きをしていきます。生臭さや雑菌を洗い流しますが、保存性を高めたい場合には味を濃いめに、すぐに使うというときには薄めの塩味になるようにするのがポイントです。
風乾
最後に、燻煙をつけやすいように乾燥させていきます。直射日光を避けて風乾しますが、暑い場合には夜にやるか冷蔵庫で乾かします。
すぐに乾燥させたいという場合には、スモーカーで温熱乾燥させるのもオススメです。乾燥は埃の少ないところで行うのが基本です。
食材は鮮度の良いものをしっかりとした衛生管理で行うことが、食中毒などを引き起こさないためにも重要となります。
燻製をするときのポイント
乾燥までしっかり行ったら、実際に燻煙していきます。煙に含まれる成分によって殺菌して腐敗を防ぎ、独特の香りを出して旨みを引き出せるようになります。
温度管理が重要
燻製方法によって食材や燻製の場所、時間などが変わってきますが、どの方法であれ重要なのが温度管理です。
失敗しないためにもきちんと温度計で温度を測り、燻煙材の量や熱源に注意しながら燻製を作っていきます。
好みの燻煙材を選ぶ
燻煙材には、様々な種類があり、それぞれ香りなどが異なってきます。食材に合った種類のものを選んだり、いろいろな組み合わせをしたりして楽しんでみるのも燻製の楽しみの一つと言えます。
燻煙材としては、木の粉末を棒状に固めたスモークウッドが挙げられます。一定の煙を出し続けるように作られており、熱源が入らないため温度管理が簡単です。
チップ上で熱源が必要なのがスモークチップで、比較的温度管理が難しく庫内が大きい燻製機に向いています。
ヒッコリーの木を荒切りにして拳大に割ったチャンクスはウォータースモークなどに向いています。
スモークチップは燻製以外にも、バーベキューをしている時に炭の上に撒いて肉類などに香りづけするなどの使い方も可能です。
オススメの燻製材
燻製材に適しているのは樹脂が少なく、少しずつ燃焼していく広葉樹の固い木だといわれています。
そのまま単独で使っても美味しい燻製を作ることができますが、ブレンドしても美味しいものを作ることができます。
サクラ
まず、何を使ったら良いのかわからないというときにオススメなのが「サクラ」です。
香りが強いためマトンやラムなどの癖のある香りの材料も食べやすくなりますが、比較的何にでも合うためいろいろな材料に活用できます。
ブナ
短時間で仕上げたいというときには「ブナ」が向いています。
タンニンが強いため色づきが早く、やや渋みのあるすっきりとした香りは魚介類との相性が良いとされています。
同様の効果のある「ナラ」も魚介類に向いています。
リンゴ
マイルドな燻製にしたいときには「リンゴ」がオススメです。甘く柔らかい香りがするため鶏肉や白身魚、チーズや豆腐など淡白な味の食材の味を引き立てます。
クルミ
肉類、魚介類、チーズに合うものとしては「クルミ」が挙げられます。脂肪分が多いため持ちがよく煙が多いという特徴があります。独特の渋みがありますが香りが良いのが特徴です。
ヒッコリー
欧米では最もポピュラーなのが「ヒッコリー」です。クルミに似た香りですが、特にベーコンやソーセージ、サーモンと相性が良いとされています。
オススメの食材
燻製にオススメの食材はいろいろなものがあります。アウトドアで衛生面が心配という場合には、市販のベーコンやソーセージなどを購入して燻製にするだけでも高級感のあるベーコンなどを楽しめます。
手軽に作りたいという場合には、たまごがオススメ
たまごは火加減によって半熟具合が変わってきます。そのため、時間を変えることによって自分好みの燻製たまごが楽しめます。
料理の具材としても使える鮭
鮭もオススメの食材です。燻してそのまま食べても美味しいですが、おにぎりの具として使ったり、お茶漬けにしたりするなどの使い方もできます。
手間のかからない食材としては、チーズもオススメ
チーズは定番とも言える食材ですが、安いものでも美味しく作ることが可能です。
おつまみ系ならナッツ
ナッツも美味しく食べることができます。燻製にすることでナッツの油分も落ちるためヘルシーに食べられます。
コンビニ食材も使える
コンビニで売っているサラダチキンやささみも美味しく食べられます。しっとりとした美味しい味わいになるため、そのままでもおつまみとしても美味しく食べられます。
その他の野菜や果物、練り物などでも燻製は楽しめます。
手軽ながらも贅沢な風味を楽しめるのが燻製の魅力
燻製はいろいろな香りのする燻煙材を使って香り付けするだけと思われがちですが、使う燻煙材や食材によって様々な美味しさを楽しむことができる料理と言えます。
初心者でも簡単にでき、燻製機を使えばアウトドアをしていても楽しむことが可能です。
いろいろな食材を燻製にすることができるため、自分が好きな食材で試してみてください。